魚醤で巡る世界の味覚旅行!各国の魚醤をコンプリートせよ!

世界の魚醤

魚醤は、世界中で多くの料理に使われる調味料の1つです。魚を発酵させて作られるため、独特の風味や香りがあり、料理に深い味わいを加えます。世界中には、さまざまな種類の魚醤があり、それぞれの国や地域で特有の風味があります。

今回は、世界中の魚醤の中でも特に有名で、広く使われている10種類の魚醤を紹介します。それぞれの魚醤の歴史や作り方、料理への使い方、そしてその風味について詳しく解説します。ぜひ、あなたの食卓にも取り入れてみてください。さあ、世界の魚醤の旅へ出かけましょう!

世界の魚醤10種を一挙紹介!ナンプラーからいしるまで

1.ナンプラー(タイ)

言わずと知れた、魚醤と言えばこれしか浮かばない方も多いくらいにメジャーなタイの代表的な調味料で、魚やエビなどの魚介類を発酵させたものです。
タイ料理のほとんどの料理に使われ、独特の香りと味わいを加えます。
煮込み料理やサラダ、スープなど、さまざまな料理に使われています。

2.ニュクマム(ベトナム)

主にカツオやマグロ、サバなどの魚を塩漬けにし、発酵させて作られます。
ニュクマムは、塩分と旨味が強く、薬味として使われることが多いため、タレやスープのベースとして使われます。
また、野菜や肉、魚などに加えて炒めたり、ドレッシングに加えたりすることもあります。

3.コラトゥーラ(イタリア)

南イタリア発祥の調味料で、コラトゥーラ・デ・アリーチという正式名称があり、イワシを発酵させたものです。
濃厚で塩辛く、パスタやピザなどのイタリアン料理によく使われます。
オリーブオイルやトウガラシと一緒に合わせたものをピザやパスタにかけて食べたり、パンやチーズ、サラダにかけても美味しくいただけます。

コラトゥーラについては詳しくはこちらもご覧ください♡

4.パティス(フィリピン)

パティス(Patis)は、フィリピンの伝統的な調味料であり、魚醤の一種です。一般的に、アンチョビやタラなどの小魚を塩漬けして発酵させたもので、黄色がかった濁った色をしています。

パティスは、フィリピン料理に欠かせない調味料で、魚臭さが強く、塩味がきいています。魚臭さが少なく、甘みがあるものや、酸味があるものもあります。パティスは、主に魚の煮込み料理や鍋料理、または野菜のサラダなど、多くの料理に使用されます。

5.魚露(中国)

魚露はユイルーとよみ、中国で最も一般的に使われる魚醤は「膠州香魚露」という調味料です。膠州香魚露は、山東省膠州市で作られ、小魚を塩漬けして熟成させたものを濾過して作られます。

膠州香魚露は、淡黄色で透明感があり、塩辛く濃厚な風味が特徴です。肉や野菜を炒めたり、鍋料理やスープの出汁など、多くの料理に使用されます。また、中国各地には、地方特産の魚醤が存在しており、地域によっては味や風味が異なります。

6.トゥック・トレイ(タクトレイ)(カンボジア)

主にカツオの身やイワシ、サバなどの小魚を塩漬けして熟成させ、濾過して作られます。

トゥック・トレイは、塩味がきいた濃厚な風味が特徴で、甘味や酸味もあります。また、黄色がかった茶色の色合いをしており、とろみがあります。

7.マムナムプアー(ナムパー)(ラオス)

ラオス北部のミエン族の伝統的な魚醤です。この地域では、魚を加工することが一般的で、特にナムプリック(魚醤)が広く使われていますが、マムナムプアーはその中でも特に美味しいとされています。

マムナムプアーは、小型の淡水魚を用いて作られます。魚を焼いたり、蒸したりしてから、塩を加えて一定期間発酵させます。この発酵過程で、魚の旨みや風味が増していきます。

8.いしる(日本)

いしるは、能登半島で古くから作られている伝統的な調味料で、イワシやサバまたはイカなどの魚の内臓を塩漬けにして発酵させた日本三大魚醤の一つです。発酵期間は数年以上かかります。発酵が進むにつれ、魚の旨味や風味が濃縮され、独特のコクのある味わいが生まれます。

「いしる」は、いしり鍋やいしり漬けといった鍋料理や漬物だけでなく、炒め物などの料理にも活用でき、独特の風味が味わい深い料理に仕上げます。

日本の三大魚醤についてはこちらをご覧ください!

9.ブドゥ(マレーシア)

アジ科の小魚を塩漬けして発酵させ、熟成させたものです。発酵期間は約2週間から1ヶ月程度で、その後濾過して作られます。色は、茶色がかった濁った色をしており、塩味が強く、少し甘みがあります。

ブドゥは、特に、マレーシアの伝統的な料理「ナシ・ダガン(Nasi dagang)」には欠かせない調味料であり、その他の料理でも広く使われています。

また、地域によって味わいが異なる場合があり、例えば、マレーシアの東海岸では、ブドゥに糖や唐辛子を加えて、より辛みと甘みを加えたものが一般的です。

10.ンガンピャーイェー(ミャンマー)

エビや小魚などの小型魚類を塩漬けにして発酵させたものを細かく砕いてペースト状にした発酵調味料「ンガピ」を作る工程で作られる液体の魚醤をンガンピャーイェーと言います。
??!?なんて読むの??って感じですよね(笑)ンから始まるなんて、しりとりの裏技ですよね(笑)

特にヤンゴンなどでカレーのような煮込み料理や麺類によく使われています。

味はナンプラーに近く、魚の風味が強く感じられますが、地域によって風味に差があるようです。

世界の魚醤はどこで買う?

こんな風にいろいろとご紹介していると、使ってみたい!本場の味が気になる!と興味を持ってくださった方もいらっしゃると思います。

最近はネットで検索すると購入できるものも多いですが、おすすめは海外の調味料が比較的そろっている成城石井などのお店や、中華食材店やアジアスーパーなどで異国を感じながら探してみるといいですね!

まとめ

いかがだったでしょうか?
魚醤の魅力は、その深いコクと豊かな風味にあります。世界中で愛される魚醤は、それぞれの地域で独自の製法や味わいを持っています。
書いている私自身もなんて読むねーん、聞いたことないで!っていう魚醤もたくさんあったりして、まだまだその奥深さを追求してみたくなっています(笑)

魚醤のバリエーションは豊富です。その独特な風味を楽しむために、これからはアジア料理屋さんで食事を楽しむときには「これは何の魚醤が使われていますか?」って聞いてみるのも面白いかもしれませんね。是非一度、様々な魚醤に注目しながら世界の料理味わってみてはいかがでしょうか。

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