魚醤とナンプラーの違いは?同じもの?作り方のルーツ徹底解剖!

世界の魚醤

魚醤とナンプラー、どちらも魚を原料とした発酵調味料を指しますが、その違いを知っていますか?
えっ?ナンプラーって魚醤の仲間なんじゃないの?と思ったあなた!そうなんです!

確かに「魚醤」という大きなくくりの中に、ナンプラーやニュクマムやいしるやしょっつるなどなど様々なものがあって、その中の一つがナンプラー。です。
でも、魚醤とナンプラーは別物だ!!と思っていらっしゃる方がいるからこそ、その違いが知りたくてここにたどり着いてくださったのではないでしょうか。

確かに、「魚醤」と言われたときに思い浮かべるものと、「ナンプラー」と言われたときに思い浮かべるもの、おそらく少し違いますよね?
(はたまた、魚醤と言えば、ナンプラー一択!という方もいらっしゃるかも・・・。)


そこで、この記事ではなぜこれが区別されているのか、それぞれの特徴や使い分け方、またその魅力を詳しく解説していきます。

是非、この記事を読んで、魚醤とナンプラーをしっかり使い分けていただければと思います!
早速行ってみましょう!

魚醤とナンプラーの違いとは?

魚醤とナンプラーの定義

魚醤は、塩漬けにした魚を発酵させて作る調味料のこと指します。

ひしお」というと、お味噌のような調味料(中国ではジャンと言ったりしますね。)を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、もともとこの漢字には「塩漬けにしたもの」という意味があり、

お肉を塩漬けにしたら肉醤にくびしお
を塩漬けにしたら魚醤うおびしお
大豆や米を塩漬けにしたら穀醤こくびしお(醤油などはここに分類されます)

といった具合で魚をよく食べる地域や島国では、古くから作られていました。

ナンプラーはこの魚醤の中のひとつで、主にタイやベトナムで作られるものを指します。

「魚醤ってなに?」と聞かれたときに、

「ナンプラーみたいなやつよ」

「ああ、ナンプラーのことか!」

というくらいナンプラーの知名度が圧倒的な気がしますし、

『魚醤は日本のもので、ナンプラーはタイ(というか世界?)のものだ!』

と勘違いされている方が多いですが、あくまでも、魚醤というのは魚の塩漬け発酵調味料の総称と考えてもらえるといいかと思います。

魚醤とナンプラーの原料

魚醤の原料というのは魚+塩だったらなんでもいいわけです(笑)

イカでつくったらいしり、ハタハタで作ったらしょっつる、いかなごで作ったらいかなご醤油、
そのほかにも、鯛でつくった鯛醤や、鮎で作った鮎魚醤などなど、どの魚でも作ることは可能です。

ナンプラーはアンチョビ(カタクチイワシ)で作られた魚醤です。

魚醤とナンプラーの発酵期間

世界の魚醤の多くはアンチョビ(カタクチイワシ)を使っているというのに、なぜ各国各地でこんなに味わいが違うのかな?と思いませんか?

この秘密は「発酵期間」と「その土地の気候や気温」にあります。

発酵期間が短いほど魚の臭みと強い塩味を感じやすく、長ければ長いほど角が取れてマイルドになります。
塩味が時間とともにマイルドになるのは梅干しや味噌作りでも同じですよね☺

ちなみに、日本の魚醬は1~3年ほど発酵させることがおおく、一方ナンプラーは7ヶ月~1年ほどで完成するものが多いです。目安となる熟成期間をはるかに超えて、10年ヴィンテージもの化した魚醤もあります!

魚醤とナンプラーの味わい

使用している魚の種類と、発酵にかける熟成期間によって味わいがぐっと変わります。

ナンプラーと言えば、一滴加えるだけで魚っぽい発酵の香りがして、一気にアジアンテイストになりますよね。

一方で日本の魚醤は、熟成期間が長いため、ナンプラーに比べると魚臭さは少なくとてもマイルド。

ひとことで言うならば「うまみが爆増した薄口醤油」といったところでしょうか。

魚っぽさ、アジアンテイストを出すなら断然ナンプラー!
もう少しマイルドにしたいときは日本の魚醤を使うといいですね!

ちなみに、サバや鮭を使った日本の魚醤は割と魚臭さがあります!これを使えば和風ガパオ、みたいなのも簡単です☺

魚醤とナンプラーどうやって使い分ける?

使い方にきまりはないのですが、その漢字のとおり、「魚をつかった醤油みたいなもの」なので、醤油を使う代わりに使っていただければいいのですが、醤油よりも塩味が強いため、ドバドバ使わず、ほんの少しくわえてみてほしいです。
醤油や塩の代わりに、

・たれにいれる
・炒め物や和え物の隠し味に少し加える
・漬け込む

などなど試していただきたい!

中でも初めて使うのであれば、私のおすすめは

日本の魚醤は「緑の葉物野菜のおひたしや和え物に数滴」
ナンプラーなら「サラダのドレッシングに1滴」です♡


魚のうま味が加わって、一気に洗練された味になりますよ!

まとめ

いかがだったでしょうか?

・魚醤は魚+塩で作った発酵調味料の総称で、ナンプラーはその中の一つ
・ナンプラーのように熟成期間が1年未満と短いと魚臭さが強い。
・日本の魚醤は熟成期間が3年くらいで魚臭さよりうま味を感じるため使いやすい。
・使うなら醤油や塩の代わりに少量からチャレンジ♡

魚醤ってひとことで言うけれどめちゃくちゃ奥が深くて、特に私は日本の魚醤をもっともっと知名度上げていきたい~~!と思っている一人なので、

「魚醤って、アジアンなナンプラーだけちゃうねんで!」

というのを声を大にして言っていきたいと思っています。

是非ご家庭に一本用意してみて下さいね♡

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